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「DREDGE」は、一見するとのどかなフィッシングアドベンチャーですが、その実態はクトゥルフ神話的な恐怖が潜む、不穏で美しいラヴクラフト風ホラーゲームです。ストーリーの概要や全エンディングについて、更には考察としてよくあるテーマをまとめました。
ストーリー概要
主人公である「漁師」は、新たな仕事を求めてマロー列島へとやってきますが、霧の中で座礁し、船を失ってしまいます。町長から代わりの船を借り、借金を返しながら漁を続けることになります。
探索を続ける中で、漁師はブラ Blackstone島に住む「コレクター」という謎の男に出会います。彼は、かつて海に沈んだ5つの遺物(指輪、ネックレス、懐中時計、オルゴール、鍵)を回収してほしいと依頼してきます。
漁師が遺物を集めるほどに、海には奇妙な変化が起き始めます。夜霧の中に巨大な怪物が現れ、獲れる魚にはおぞましい変異(アベレーション)が混ざるようになります。そして、灯台守の女性は、漁師に「コレクターに関わってはいけない」と強い警告を発し続けます。
全エンディング
本作には、物語の最終局面でのプレイヤーの決断によって、対照的な2つの結末が用意されています。
1. 儀式の完遂(バッドエンド)
コレクターの指示通り、すべての遺物を彼に渡すと、彼は漁師と共に海へと漕ぎ出します。コレクターは回収した遺物と「深淵の書」を使い、海に沈んだ愛する人を蘇らせるための儀式を執り行います。
結末:海中から巨大な何かが目覚め、世界は赤い光に包まれます。愛する人は怪物のような姿で復活し、あるいは古の神が降臨し、列島全体が滅亡に向かうことを示唆する絶望的な終わり方となります。
2. 拒絶と投棄(グッドエンド)
灯台守との会話を通じて真実に近づき、コレクターの正体を問い詰めるルートです。漁師はコレクターから「深淵の書」を力ずくで奪い取り、自らの意志で海へ向かいます。
結末:漁師は深淵の書を海の底へと投げ捨てます。その瞬間、巨大なリヴァイアサンが海面から現れ、漁師と船を丸ごと飲み込んでしまいます。漁師は犠牲になりますが、儀式は阻止され、島々に住む人々は平穏な朝を迎えることができます。
考察一覧
本作をより深く理解するための重要なポイントを考察します。
コレクターの正体
物語の最大の衝撃は、コレクターが「漁師自身の別人格」、あるいは「漁師が投影した幻影」であるという点です。 かつて漁師は妻と共に船を出していましたが、海の底から「深淵の書」を釣り上げてしまったことで悲劇が始まりました。書物の力に魅了された漁師は、嵐の中で妻を失い、その喪失感と罪悪感から心を病んでしまいます。コレクターという存在は、失った妻を蘇らせたいという漁師の執念が生み出した化身と言えます。
遺物が象徴するもの
収集する5つの遺物は、すべて漁師がかつて妻に贈ったもの、あるいは二人の生活に関わる品々です。これらを「浚渫(しゅんせつ)」して引き上げる行為は、漁師が自分の過去の記憶を掘り起こし、同時に封印していた過ちを再び繰り返そうとするプロセスを象徴しています。
釣りと狂気のメタファー
本作において、魚を釣るという行為は日常ですが、アベレーション(変異魚)を釣り上げることは、漁師の精神が徐々に汚染されていくことを示しています。深淵の書に近づくほど、海は美しさを失い、怪物に満ちた場所へと変わっていきます。これは、悲しみに囚われた人間が見る世界の変容を描いているとも取れます。
灯台守の役割
灯台守は、物語の中で唯一正気を保ち、漁師を真実へと導く「導き手」の役割を果たしています。彼女は過去に起きた悲劇を知っており、漁師が再び世界を破滅させないよう見守っていました。彼女の警告に耳を傾けるかどうかが、プレイヤーに委ねられた最後の倫理的な選択となります。